小学校低学年にとって“戦争”と聞いてもあまりピンとこないかもしれません。
絵本を“戦争”とは?“平和”とは?と考えるのもよい事です。
8月は6日の広島平和記念日、9日の長崎原爆の日や、15日の終戦記念日と、戦争や平和についての話題がテレビのニュースなどでも多くとりあげられます。
そこで、小学校低学年にぴったりの戦争や平和に関する絵本についてまとめました。
夏休みは戦争や平和についてTVなどでも放送が増えるのでお子様と一緒に考えるきっかになりますね。
戦争を伝える絵本・小学校低学年向け
まずは“戦争”とはいったいどんなものなのか?について伝えている絵本からご紹介していきます。
『小学生になる日』
あおいちゃんが出会った女の子は誰だったのか・・・
あおいちゃんという小学校入学前の女の子が、急に目の前に現れた女の子に一緒に学校へ探検に行こうと誘われます。
学校探検を楽しんだあおいちゃんは小学校に入学するのが待ち遠しくてたまりませんが、誘ってくれた女の子は突然消えてしまいました。
「戦争や貧しさのため学校に通うことができない子が世界中にたくさんいるけれど、世界中の子みんなが小学生になってほしい」という作者のメッセージがこめられた絵本です。
小学校低学年のお子様は主人公のあおいちゃんと年齢も近いので、絵本の世界に入り込む事ができます。
戦争や平和を考えるにはいいきっかけキッカケになる絵本です。
『麦ほめに帰ります』
時空を超えて出逢った、三人の切ない願いとは・・・
やりを持った兵隊、鉄砲を持った兵隊、核をつんだロボット、それぞれ時代のちがう兵隊3人が出てきます。
3人は「自分たちは戦争なんてつまらないことを何でしてきたの?」と考えます。
生と死、戦争と平和、などについて触れられています。
“戦争”するとこんな事があるとか、こんな思いをするなど、いろいろな気持ちをお子様に知ってもらえるような絵本になっています。
『まちんと』
伝えていかなくてはいけない原爆のお話
平和を学ぶためのファーストブックに最適
広島の原爆にあってしまった3歳の女の子が主人公のお話です。
“まちんと”とは、“もうちょっと”という意味で、原爆で傷ついた女の子が母親にトマトを食べさせてもらったときに言ったことばです。
小学生くらいに大きくなってくると、遅かれ早かれ原爆について考える時期ってありますよね。
原爆の惨状があまりにも生々しく描かれている本や絵本だと、怖くなって途中で読みたくなってしまいそうですが、この絵本は優しいタッチの絵で女の子に焦点をあてて描かれているので、小学校低学年でも読みやすい内容になっています。
親子で原爆や戦争について話し合い考える事ができる一冊です。
『ちいちゃんのかげおくり』
戦争の悲惨さと平和の尊さを再確認させてくれる1冊。
戦争中、小さい女の子ちいちゃんが空襲にあってしまうお話です。
かげおくりとは、ちいちゃんのお父さんがおしえてくれた遊びで、かげぼうしをじっくり見つめて、そのあと空を見上げると、かげぼうしが空にうつって見えるという遊びです。
お父さんは戦地へ行ってしまい、お母さん、お兄ちゃん、ちいちゃんは空襲の中を逃げますがはぐれてしまいます。
1人になってしまったちいちゃんは、どうなってしまうのでしょうか?
小学校低学年のお子様でも、もし自分がちいちゃんの立場だったら?と置き換えて読める、分かりやすい内容になっています。
平和を考える絵本・小学校低学年
戦争について考えると“平和”の大切さに改めて気づかされますよね。
でも平和っていったいどういうことだ?と疑問に思う小学校低学年のお子様も多いのではないでしょうか?
平和について描かれた絵本などをご紹介していきます。
『へいわってどんなこと?』
平和について色鮮やかな絵でシンプルに・わかりやすく・やさしく教えてくれる。
日中韓の3か国の絵本作家たちが協力してつくった絵本です。
この絵本では、平和とは、ごはんが食べられて、ぐっすり眠れることだけど、それらは当たり前ではないのだよと教えてくれています。
絵本の題名もストレートですが、内容も平和と戦争についてとても分かりやすく描かれています。
『ぼくがラーメンたべてるとき』
“僕”がラーメンを食べているとき、隣の国や世界の子たちが何をしているのか?
最初は僕の隣のみっちゃん、その次は隣町の…、隣の国の…、と世界に広がっていきます。
世界中には、赤ちゃんをおんぶしている女の子がいて、荒野で倒れている男の子がいてと、様々な境遇の子がいることが描かれています。
同じ子供であっても、場所が違えば境遇が全く違うということに気づかされますね。
小学校低学年のお子様もそうですが、大人だって普段は平和についてじっくり考える機会などあまり無いですよね。
子供向けにつくられた平和が題材の絵本をいっしょに読むことで、改めて平和の大切さに気付かされるのではないでしょうか?
ぜひ小学校低学年のお子様と話し合ってみましょう。
子供と一緒に戦争や平和について考えるコツ
小学校低学年のお子様に、戦争や平和について考えてもらうには、どうしたらよいのでしょうか?
それは、ストーリーが分かりやすい絵本を選んであげることが大切です。
そして、戦争の惨劇が生々しすぎない絵本のほうが、小学校低学年のお子様にも読みやすいと思います。
ただお子様に戦争や平和についての絵本を読ませるだけではなく、いっしょに読んで、本の感想を言い合ったり、どんな感想をもったかなど、お互いに話すことも大切です。
まだ小学校低学年のお子様には、戦争や平和という話題はむずかしい部分があるかもしれませんが、絵本を通して少しずつ考えていってほしいですね。
戦争や平和を学べる絵本まとめ
小学校低学年におススメの、戦争について伝える絵本や、平和について考える絵本についてご紹介してきました。
戦争ってどんなことなの?や平和って何なのだろう?とか、普段はあまり考える機会がないのではないかと思います。
でも、お子様にも読みやすいストーリーの戦争や平和について描かれた絵本は、たくさんありますよ!
この夏は絵本をきっかけに、戦争や平和について親子で考えるいい機会になるのではないでしょうか?
ぜひいっしょに戦争や平和についての絵本を読んでみましょう。
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